管理人の真弓知也です。人見知りで富士額な男です。よろしくどうぞ。
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(2)園芸(ガーデニング)で癒される秘密

園芸(ガーデニング)に癒し効果がある理由(メカニズム)についてのお話です


植物や土とふれ合えば癒し効果がありそうだということについては理屈で語るまでもなく、だれもが経験で実感していることではないかと思います。たしかに森林浴に代表されるように、植物との“ふれあい”は私達人間の疲れた心になにかをあたえてくれるように思います。

しかし、園芸の癒し効果の秘密は、実は植物とのふれあいだけにあるわけではないのです。もちろんこれも重要な要素ですが、園芸が医療として使われるほどの高い癒し効果をもっている秘密は、植物とふれ合うにとどまらないというところにあります。つまり植物を育て、そこから植物の成長や収穫といった何らかの成果をえるという“植物の成長に介入する”という部分にも大きな意味があるということです。

いっけん植物の成長など癒しとは関わりないように思われるかもしれません。しかし、植物を育てるという行為は、言い換えれば植物の将来に期待する行為ともいえ、この将来に期待するという心の動きは、自分の未来に対し不安感や絶望感を抱いている方の心を癒すのに非常に効果があります。

また、植物を見守るという行為は、誰もが心の奥底にもつ「育てる」という本能を満足さます。そしてその植物から何らかの収穫物を得れば、人間が本来もっている「狩る」という、原始的な本能を満たすことができます。さらに植物を枯らさずに育て上げることによる達成感も、心に満足感を与え抗ストレス作用となります。

しかも園芸は、物作りでありながら工作などとは違い、作業が完全でなくても、手間さえ惜しまなければ植物の持つ生命力に助けられ、それなりの成果が得られるという大きな利点があります。

この作業における自由度の高さは、精神的な負担を適度に押さえる要素となりますので新たなストレスを生み難く、精神状態が不安定な方でもそれなりに続けることができます。これは園芸療法がうつ病の治療に用いられる一つの要因でしょう。

他にも、家に閉じこもりがちな方の運動不足の解消にも役立ちます。また日のあたらない場所では植物は育ちませんので、園芸にたずさわる従事者は必然的に太陽光を浴びることになります。この光を浴びると言う行為は「光療法」と呼ばれうつ病の治療にも用いられているほど心の健康に役立ちます。

しかし光を浴びるだけならば室内の照明でも可能ですので、わざわざ園芸をする意味などないように思われるかもしれません。ところが光療法で浴びる光は太陽光でなければならず、電球や蛍光灯の光では効果がないのです。

太陽光は一見透明(または白色)に見えますが、実際には青色の光を多く含んでいます(このことは空が青い理由をお考え頂ければ納得して頂けるでしょう)。人間はこの青い光が、目から脳の視交叉上核に到達することによって昼間を認識し体内時計を調節します。この体の仕組みが、光療法に太陽光を用いなければならない理由に大きく関わります。

青い光は視交叉上核の次に、脳の松果体に到達します。松果体はその約10時間~14時間後にメラトニンという睡眠を司るホルモンを分泌することによって、人体に安眠をもたらします。安眠することが出来れば、リラックスを司る副交感神経が働き、心と体の疲れを癒してくれます。つまり園芸にたずさわるという行為には、現代人のストレスの増加に大きく関わる交感神経と副交感神経、いわゆる自律神経のバランスを整える効果もあるということです。

以上のような理由から、園芸はお年寄りの健康や認知症の治療と防止・幼い子供や不登校児の情操教育・障害者の身体機能の回復・犯罪者や薬物およびアルコール依存者の更正と社会復帰・精神疾患や知的障害の治療など、あらゆる医療や教育現場で幅広い年齢層に対して用いられ、高い効果あげているのです。

如何でしょうか? ここまでのお話で当サイトが園芸を癒し法として取り上げた理由がお分かり頂けたのではないかと思います。「園芸」という土と植物と太陽に触れ合う癒し方法、まずは観葉植物の世話などの簡単なものから試してみれば、もしかすると、癒し効果のある新しい趣味の発見につながるかもしれません。